■ドイツ遠征を振り返って■


【渡辺直樹】


 ドイツ遠征の10日間はとても貴重な経験になった。そのうちの5日間はホームステイでホームステイ先の人にはとてもお世話になった。

 日本の空港を出発して、ドイツの空港に着いたときは、みんな緊張や不安でいっぱいだったと思う。ヒルデンのクラブハウスへ移動してホームステイ先の人を紹介してもらった時は、もっと緊張していた。特に俺はクラブハウスから家までが遠かったので、車で移動するときの車内の静けさがとても嫌だった。クラブハウスの隣に家があった翔と隆一がとてもうらやましかった。しかも俺は一人でのホームステイだったので、みんなと離れると日本語が通じる相手がいなくなるのでとても寂しかった。でも二人組みの人より、一人で過ごした人のほうが達成感は得られたと思う。

 ドイツでの学校生活はというと、どの人も“ドイツの学校ってこんなことするの?”とビックリしたと思う。俺の行った学校は、飲み物も食べ物もどんな時間でもOKで校舎の中に自動販売機があった。でも、外にグランドがなかった。他の人に話を聞いたら、“俺の行った所なんて、授業中にガム食ってた!”“チョークの投げあいになった!”と他にもいろいろな話を聞いた。そして、ドイツ人の子供はとても自由な学校生活をしていると言うことがわかった。学校では周りの人が言っている言葉が解らないし、自分もしゃべることができないので、みんなとてもつまらなかったと思う。だけど、これも貴重な経験だと思う。
ドイツでの最初の
5日間はホームステイだったわけだが、全員ホームステイ先の家族の人などとうまくいった・・と思う。練習への送迎をしてくれたり、洗濯をしてくれたり、食事を作ってくれたり・・と、とてもお世話になった。

 次にサッカーの方はというと、戦績は32分け1敗でした。ドイツ人とプレーができると言うだけでワクワクしていたし、ドイツ人に自分のプレーが通用できれば日本人なんてなんともなくなると思っていた。でもいざ試合が始まると、ドイツ人のスピードと高さ、フィジカルの強さに圧倒されっぱなしだった。だけど、チームのみんながフォローしてくれて全体としては良かったと思う。だけど、自分自身のプレーには全然納得できない内容となってしまった。

 ドイツに着いて
2日目、この日は試合がなく練習だけだった。3日目はVfb03ヒルデンと試合をした。試合ではフォルトゥナが結構押していて、大輔のFKがドイツでの初の得点だった。結果は2−2の同点。4日目、この日はバウムベルグと試合をした。ゴリの先制点で波にのり、結果は3−0で勝った。5日目、この日はDSV04と試合をした。ドイツ初の土のグランドで、雨が降った後の試合だった。結果は8−2で圧勝だったが、反省点の残る試合だった。6日目、この日はブッパータルと試合をした。内容は接戦で相手はとても強かったが、4−2で勝った。7日目、この日はVfb03ヒルデンとまた試合をした。3日目の時とは違って、とても気迫あふれていた。結果は1−3で負けてしまった。8日目はドイツ最後の試合でロンスドルフと試合をした。結果は2−2の同点で終わってしまった。

このドイツでこなした
6試合は新しいフォーメーションでさらにレベルアップにつながったと思うし、泰志が居なかったけどチームがもっとまとまったように感じた。

 ドイツで過ごした10日間はとても楽しかったし、いい思い出になった。飛行機に乗って外国へ行くのなんてみんな初めてだったと思うし、言葉が通じる(コミュニケーションがとれる)か心配だった。でもドイツでホームステイをして、ドイツ人とサッカーをして、ドイツ人の仲良くなったと思う。・・と言うか、仲良くなった!!ってことは、言葉が通じない相手にコミュニケーションが取れたというこにとなる。
じゃぁ、チーム内でコミュニケーションをとるのなんて簡単なんだから、試合中、試合後みんなとコミュニケーションをとってさらにレベルアップしたい。


                                                  以 上


【中村雄輝】


 初めての飛行機、初めての海外と、いろいろなことが初めての経験だったドイツ遠征。飛行機で出発する前から“財布がない”とN君が言ったり、D君が俺のカバンを間違えたり、K君が飛行機のチケットをどこかに置き忘れてしまったり・・・正直、飛行機に乗り遅れるんじゃないかと思った。

機内では、みんな音楽やテレビを見たり、夏休みの勉強をしたりしてしているうちに気がつけば、もうそこはフランクフルト空港だった。次はデュッセルドルフに向けて違う飛行機に乗り換える。約一時間でデュッセルドルフ空港に着いた。
外へ出るとホストファミリーが待っていた。車に乗り、クラブハウスまで行き、そこからそれぞれのホームステイ先に行くことになる。自分は充とだったのでそれほど不安ではなかったけど、一人でステイする人は、かなり不安だったと思う。

 俺と充は、
Vfb03Hildenの監督ユアーさんだった。初対面できついジョークを言われ「これから大丈夫かな〜!?」と思った。しかし不安とは裏腹にユアーさんは優しく、いろいろと面倒を見てくれた。家に着き、シャワーを浴びて寝た。こーして長〜い一日が終わった。

二日目、午前中はそれぞれステイ先で過ごし、午後はヒルデンのグランドで練習の予定。俺と充は、午前中ユアーさんが働いている小学校へ行った。休み時間には小学生とサッカーをしたりした。それにしてもみんなうまかった。
午後
3時ごろヒルデンのグランドへ行った。そこはクラブハウスがあり、シャワールーム、人工芝とすばらしい設備に驚いた。「毎日、こんな所で練習できたらいいなぁ」と素直に思った。約一時間練習しシャワーを浴び、クラブハウスでジュースを飲んだりしていると、ソーセージと肉をご馳走してくれた。“本場のソーセージはうまい!!”と思った。

そして買い物をしたり、プールへ行ったり、湖で泳いだりと楽しい日々があっという間に過ぎてしまった。日本へ帰るとき、このまま夏休み中ホームステイしたいと思った。

 このドイツでは、体格が良く、フィジカルが強い状況の中で、自分たちのサッカーができたこと、ホームステイを通していろいろな経験をし、ドイツの文化と交流を深めることができたことなどを体験し、充実感でいっぱいのドイツ遠征でした。

                                                以 上



【根上寛広(キャプテン)】

 ドイツで過ごした10日間、その一日一日が僕たちにとって一生忘れられないものになりました。

 ホームステイ初日は、みんな緊張していて言葉は全くしゃべれなかったと思います。次の日からホームステイ先の人と学校に行ったり、ショッピングに行ったりした人、子供が学校に言ってない人は家でゲームをしたり、サッカーの練習をしたり、コーラを飲んでゴロゴロしたりしていた人、人それぞれホームステイでの生活を楽しんでやれたと思います。

 僕は学校に行きましたが、まず一番最初にビックリしたことは小学校、中学校、高校全てが同じ場所で学習していると言うことです。学校の中はとても広く迷子になっちゃうくらい広かったです。外には売店があり、たくさんの人がパンやお菓子を買って楽しそうにみんなで食べていました。友達と挨拶するときは必ず握手をしてポーズを決めていました。とてもカッコ良かった。
授業は何を言っているかさっぱり分からなくつまらなかった・・けど、休み時間になると言葉は通じなくてもジェスチャーで会話している感じだったのでとても楽しかった。本当にこんな経験は最初で最後だと思います。

 そしてあっという間にホームステイが終わりホテルの生活になりました。家族と別れるときは本当に体が震えて悲しかった。でもまたいつか会いたいなぁ。
ホテルの生活では二人部屋でとてもきれいな所に泊まることができました。ホテル生活が始まったと共に観光する時間も増えた。観光と言うより買い物かな・・・。


 サッカーのほうは疲労がたまっていく中、一戦一戦集中できたと思います。体格がひとまわり大きい相手とやったが一人一人の技術が高かった為、いい試合ができました。ほんとに暑い日、土砂降りになりかけた日、天候は決していいとは思わなかったけど、みんな最後まで頑張りました。

 本当にこの10日間を僕たちは一生の宝物として心に残すことができました。この宝物は自分自身でしっかりと整理し、これからの生活に役立てて生きたいと思います。本当に最高のドイツ遠征でした。最後に、この遠征に行かせていただいたお父さんお母さん、僕たちのために本当にありがとうございました。
                                          以 上



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